最短で英検に合格するまでの完全ロードマップ

英検に最短で合格するための完全ロードマップ

3.語彙力アップの近道

「時間内に長文が読み切れない・・・」「単語の意味を覚えられない・・・」  を解決して、最短で英検に合格する方法とは

前頁では、最短で英検に合格するためには、やみくもに英語学習をスタートするのではなく、取得したい級の1つ前の級の「大問1」で最低でも8割を取れるようにすることをまずは目標とすることが合格への近道であることをお伝えしています。

その理由は、

①1つ前の級の大問1に出てくるような、特に難しい単語が、取りたい級の長文やリスニングに、頻繁に登場するため

②1つ前の級の単語を例文ごと覚えていくことで、ライティングの表現点を比較的簡単にアップさせ、相対的な得点率を上げることができるため        

でした。では一体、具体的にどうすれば効率良く、また、最短で語彙力をアップすることができるのか、大問1の語彙問題を攻略することができるのか、についてここからはお伝えします!


目次

  1. エビングハウスの忘却曲線とは
  2. この実験結果から分かること、言われていること
  3. 最も効率の良い復習のタイミングとは
  4. 覚え方のポイント

1.エビングハウスの忘却曲線とは

みなさんの中には、左下の図のような「エビングハウスの忘却曲線」というグラフについて、見たことがある方も多いのではないでしょうか。こちらは、ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスが時間経過にともなう記憶の変化やメカニズムについて研究したものになります。

このグラフのメカニズムを知ることで、単語学習の効果を高めることが可能になります。  

実験内容:「意味のないアルファベット等」の短期記憶をを記憶させた後、どれだけ記憶が保持されているか                       たて軸:Memory:記憶される情報の量」             よこ軸:days:1度学習してから経った日数)」                                         ⇒20分後には42%を忘れている(58%を記憶している)1日後には74%を忘れている、

という結果

この実験により、人は学んだことをどんどん忘れていくため、早い段階で思い出すなど振り返ることが必要、と結論付けられています。

2.この実験から分かること、言われていること

1.エビングハウスの忘却曲線とは、でも示されているように、一般的には、「人は一度覚えたことを簡単に忘れてしまう」ということが分かります。

 一方で、この曲線は、元々は「記憶される情報の量」ではなく、「人が、一度覚えたことを再び覚えるために使われる時間の「節約率(どれぐらい単語を覚えるための時間を減らすことができるか)」を示したグラフ、であるようです。

つまり、このグラフは「覚えた単語がどれくらい記憶されるか」ではなく、「同じ内容を覚えなおしたときの時間がどれだけ節約されるのかを示していると言えます。

3.最も効率の良い復習のタイミングとは

ある単語をはじめて覚えるのに20分もかかったが、1時間後再度覚えるときには、たった7、8分で覚えられるようになる・・・、というのがエビングハウスが提唱する「節約率」です。

つまり、反復して復習することで、単語を覚えるために使われる時間は節約できる、ということですし、一夜漬けで無理に覚えようとすると記憶が定着しないのは、覚えた瞬間から忘れていくのが理由ですから、単語を効率良く暗記するには、できるだけ短いスパンで繰り返し学習するとよいことが分かります。

例えば、朝20分間取り組んだ単語学習を、お昼ご飯の前、夕飯の後、といった形でできるだけ短いスパンで繰り返すことで、より「節約率(1度覚えた単語を再度覚えるために使われる時間)」はアップします。                  UnsplashPetr Sevcovicが撮影した写真

また、一気に全てのページを覚えるよりは、行きつ戻りつしつつ、繰り返し同じページが被るようにしながら暗記を進めていくこともポイントとなります。

 

4.覚え方のポイント

1~4の内容を踏まえて、語彙力を最大限にアップさせるための覚え方のポイントをまとめていきます。

1.過去問の「長文内」や「会話内」に登場する単語を中心に学習する                            ※実験は、「意味を持たないアルファベット等」の「短期記憶」が対象でしたが、「ストーリー」や「文脈」の中で意味を持たせながら覚えていくことで、覚えたい単語も「短期記憶」から「長期記憶」へと書き換わり、更に暗記のための時間の節約率をアップさせることができます。

2.音を聞いたり、声に出したり、書いたりして「体感を伴う学習」を中心とする                  ※自転車の運転や楽器の演奏など、人が無意識かつ「思考」に頼ることなくできる行動も「長期記憶」に基づいていると言われており、「長期記憶」は「繰り返しの練習」だけでなく「体を使うこと」や「五感を使うこと」によっても作られることが分かります。

3.過去問を定期的に解いて、持っている知識をアウトプットしてみる                                       ※覚えたことは定期的に「アウトプット」するようにすると、より記憶に残りやすい、とも言われています。問題を解きながら「う~ん🤔」と悩むことは、既に覚えた知識を定着させるために、とても効果的です。

そして結論としては、

この「3つのポイント」を抑えた上で、「復習」を短いスパンで繰り返すことこそが、合格への「最短」の単語勉強法となります!

次のページでは、この「エビングハウスの忘却曲線」の考え方に基づいた、4.英検だけに特化した語彙力アップ法のためのおすすめの教材の組み合わせを紹介していきます。

タイトルとURLをコピーしました